よくある質問
Q1.シャープダイヤモンドをシャープニングすることはできますか?
A1. 出来ません。
カッティングエッジの耐摩耗性は、耐久性の高い特殊金属であり、それを維持するためにPVD(Physical Vapour Deposition※1)コーティングを施しています。シャープニングをするとコーティングが剥がれ、カッティングエッジの耐久性が無くなり機能が低下するため使用できません。
※1 PVD:物理蒸着法。物質の表面に薄膜を形成する蒸着法のこと
Q2.どのくらいの期間使用できますか?
A2. 一般的なスケーラーの寿命は、主に研ぎ方で左右されます。一般的およびシャープニングフリースケーラーの共通認識として使用時間・使用方法・側方圧などによる切れ味の低下・消耗なども寿命に影響します。よって一概に一定の期間を示すことは出来ませんが、一般的なスケーラーを適切にシャープニングして管理された場合とシャープダイヤモンドは、ほぼ同じくらいの寿命となります。通常、ミニタイプの場合は、シャープニングを行い良好な形態を維持することが難しいのですが、シャープダイヤモンドは、形態を維持させながら、切れ味の良い状態を保つことができるためお薦めです。
ただし、床への落下などは強い外部衝撃を与え、損傷が起きた場合は、修正することができませんので、その際は破棄して新しい器具にお取替え下さい。
Q3.交換する時期はいつですか?
A3. テストスティックを用いてチェックした際にくい込みがなく、鈍さを感じた時は交換して下さい。また変形・破損など原形が維持できない場合にも交換が必要です。
Q4.シャープダイヤモンドは通常のスケーラーと何が違うのですか?またどのような特徴があるのですか?
A4.非常に耐久性のある特殊金属でできており、PVDコーティングによって耐摩耗性が強化されています。また、市場で最も硬い材質がカッティングエッジに採用されているため、(シャープダイヤモンド63HRC※2)、エッジを鈍らせることはなく、切れ味を維持できます。
※2 HRC(Rockwell hardness Cscale):<ロックウェルCスケール硬さ>:ロックウェル硬さ試験のうち、比較的硬い材質の金属に用いる硬さの単位。63HRCは772HV(ビッカース硬さと同等)
Q5.シャープダイヤモンドコーティングは安全ですか?使用するとコーティングが剥れたりしませんか?
A5.LMシャープダイヤモンドコーティング材料は生体適合性があるため、医療従事者や患者にとって安全です。さらに最新のPVD技術を採用しているためコーティングは剝がれにくく、長持ちします。
Q6. 新しいテクニックを学ぶ必要がありますか?
A6.従来のインスツルメントと同様に使用できます。ハンドルは更に手に馴染みやすく進化したことで、適切な圧をかけやすくなり、より軽い持ち方で使用できます。ただし、硬く頑固な歯石に対しては適さないため、その際はシャープニングを万全に整えた器具で用いることをお薦めします。
Q7.どのような洗剤・消毒剤が適していますか? 一般的なステンレス器具と一緒に洗浄して良いですか?
A7.インスツルメントに適した洗浄・消毒剤を用いて製造元の指示に従い使用して下さい(錆防止剤が含まれたものが良い)。塩素・アミン・フェノールが含まれたものは使用不可となります。
一般的なステンレス製品と分けて洗浄してください(一緒に洗浄しない)。可能であればカセットに入れて超音波洗浄器やウォッシャーディスインフェクターに入れて洗浄して下さい。
※金属の異なるインスツルメントをぶつかり合わないことが重要です。「LMサーボカセット」のように1本ずつ孤立した滅菌カセットで管理することをお薦めします。
Q8.インスツメントの保管はどのようにしたら良いですか?滅菌バッグや滅菌カセットの使用方法を知りたい。
A8.滅菌バッグを使用する場合、LMシャープダイヤモンドのみを入れて包装して下さい。素材の異なるインスツルメントを同一滅菌バッグに入れて一緒に管理はできません。
可能であれば、LMカセットのようなインスツルメントが1本ずつ孤立した滅菌カセットを使用して下さい。カセットを使用することでエッジの鈍化や損傷を防ぐことにもつながります。
Q9オートクレーブは何度で設定したら良いですか? 滅菌時の注意点はありますか?
A9.134℃ 4~5分、または121℃ 15~20分等の一般的な設定でご利用頂けます。ただし最高温度(特に乾燥時)180℃以内であるか滅菌前に製造メーカーへご確認下さい。国産オートクレーブの場合設定温度より高温になることがありますので注意が必要です。また、滅菌前には必ず器具を乾燥した状態で滅菌工程を行って下さい。